作業場が雑然としていて、いつも探し物をしている。作業場の整理整頓をしなくては、と思うのだけれど、どのように整理整頓すればいいのかわからない。そうお悩みではないでしょうか?
ごちゃついている作業場は作業効率を落とすだけでなく、ミスを引き起こしやすくなるというデメリットも…。
今回は、作業場の整理整頓の基本と方法、そして、維持するコツを解説していきます。
作業場の整理整頓が重要な理由
そもそも、作業場の整理整頓はどうして必要なのでしょうか?
・安全性が高まる
作業に使う工具や資材が雑多に置かれている作業場は、作業するスペースを充分に取ることができなかったり、通路が狭まってしまうなど、作業を安全に行なうことができない環境にあると言えます。また、ごちゃついている作業場では工具などのメンテナンスが行き届いていないことも多々…。このような状態だと、作業中に思わぬ事故を招いてしまう可能性があります。
きちんと作業場を整理整頓し、作業場の環境を整え、不具合などをしっかりとチェック・改善することで、作業場の安全性を高めることができます。
・ものの紛失が少なくなる
雑多にたくさんのものにあふれている状態の作業場では、作業に必要な工具や資材などが他のものにまぎれてしまい、紛失しやすくなってしまいます。
整理収納をしっかりとして、作業場に必要なものだけがある状態に整えることで、工具や資材などを紛失することが少なくなります。
・作業効率が向上する
必要なものが取り出しやすい状態で収納されていることで、必要な時に必要なものをさっと取り出すことができるようになります。そのため、探し物に時間を費やすことなく、また無駄な動作をすることなく、作業を進めることができます。
・従業員間での共有がしやすくなる
ごちゃついていてどこに何があるのかわからない状態だと、従業員間でものの共有することが困難になります。
整理整頓を行い、ものを収める場所をしっかりと決めることで、作業場で働くどの従業員にも「どこ」に「何」があるのかを把握することができるようになります。
・人為的ミスが減る
人は視界に入ってくる情報によってストレスを感じたり、集中力に影響を受けます。ごちゃついている作業場は、従業員のストレスの増加や集中力の低下を招き、ミスを引き起こしやすい環境と言えます。
整理整頓で作業場をすっきりと整った状態にすることで、従業員のストレスを軽減し作業に集中しやすい環境となり、結果として人為的ミスを減らすことができます。
作業場の整理整頓の基本と方法
この項目では、整理整頓の基本とその方法・やり方について解説していきます。
整理整頓の基本
整理整頓の「整理」には、「必要なものと不要なものを分け、不要なものを処分すること」という意味があります。そして、「整頓」は、「必要なものを取り出しやすい場所に収めること」という意味です。
つまりは、整理整頓は「不要なものを処分し、必要なものを取り出しやすく収めること」を指します。
「整理」によって、作業場にあるものをしっかり把握・厳選し、不要なものを取り除くことで、作業場のスペースを確保し、必要なものを探しやすい状態にすることが可能となります。
その上で「整頓」をすることで、従業員のだれもが必要なものを使いやすい作業場に整えることができるのです。
まずは「整理」から始め、続いて「整頓」を行なうという順番をしっかり守って進めていくことが大切です。
方法・やり方
整理整頓は、大まかに①分別する→②グループ分けする→③収納するという流れで進めていきます。
①必要なもの・不要なものに分別する
まずは、作業場にあるものを必要なもの・不要なものにしっかりと分別し、不要なものを処分していきます。
この時、判断に迷うものは無理に処分する必要はありません。判断に迷うものは「保留」とし、時間を置いてまた要不要の判断をするようにしましょう。
また、この要不要の分別の際は複数人で行うことがおすすめです。ひとりの判断ではなく複数の人の判断で進めることで、様々な視点でものの要不要の判断をすることが可能になります。
②用途ごと・使うシーンごとなどにグループ分けする
続いて、残すと決めたものをグループ分けをしていきます。
その分け方は、ものの用途で分ける、使うシーンで分ける、アイテムで分ける、など様々な方法があります。どのような分け方で分けるのが使いやすいのかを従業員間でしっかりと話し合いながらグループ分けをしていきましょう。
③使用頻度や使い勝手を考えて収納する
グループ分けが済んだら、使用頻度や使い勝手を考えながら収納していきます。
収納場所を決めたら、何が収納されているのかをラベリングをして表示し、収納スペースが広かったり多岐に渡る場合は必要に応じて「どこ」に「何」が収納されているのかを示したロケーションマップを作成しましょう。
整理整頓した状態を維持するコツ
せっかく整理整頓をしても、維持できなければまた元の木阿弥です。
この項目では、整理整頓を習慣化し、整理整頓した状態を維持するためのコツをご紹介します。
・従業員全体で取り組む
誰か一人だけが整理整頓に取り組んでも、作業場を整えることは困難です。従業員全体で整理整頓に取り組むことで初めて、作業場全体を整えていくことが可能になります。
どのように整理整頓に取り組んでいくのか、どのように必要なものを収納していくのか、作業場内共通のルールを従業員全体で話し合って決め、共通認識を持って取り組むことが大切です。
・片付けタイムを設定する
整理整頓が定着するまでは、業務時間内に片付けタイムを設定することがおすすめです。短時間でいいので従業員全員が整理整頓にあたる時間をとることで、整理整頓が習慣づきます。整理整頓の習慣がついてしまえば、意識せずとも自然に整理整頓をするようになり、整った状態を保ちやすくなります。
・定期的に見直す
収納場所や片付けのルールは現状に合わせて、定期的にチェックをし、アップデートしていきましょう。アップデートしてより現状に即した使いやすい状態とすることで、継続して整理整頓をしやすい環境となります。
作業場の整理整頓を業者に依頼するなら
限られた業務時間内に整理整頓を進めることが難しい、どうしても従業員だけでは整理整頓を進めることができないという場合には、整理整頓を業者にアウトソーシングするという方法もあります。
・ハート・コードの「職場環境整理サポート」「片付け訪問サービス」
弊社ハート・コードでは、企業様向けの片付けサービスとして、従業員の皆さんに対する片付けサポートをする「職場環境整理サポート」、弊社スタッフがお伺いし片付けの実作業を代行する「片付け訪問サービス」を行なっております。
「職場環境整理サポート」は、会社全体で職場環境を改善・整えたいと考えている企業様を対象としたサービスです。従業員の誰もが整理整頓をし、それを維持していける仕組み作りをサポート致します。また、従業員の皆様ご自身で整理整頓された状態を維持・管理できるようにするための定期研修や訪問サポート、人材育成も承っております。
「片付け訪問サービス」は、作業場の片付けをしたいけれど、人手が足りない。短期間で片付けを進めたい。そんな企業様を対象としたサービスです。
企業様のご希望にあわせて、作業場でのものの整理収納作業、書類のファイリング作業を、整理収納アドバイザー資格保有者である弊社スタッフが代行して行います。
お片付けのお困り事がありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
作業場の整理整頓を検討している方へ
作業場の整理整頓を行うことで、作業効率はもちろん安全性も向上し、従業員の作業意欲や集中力も向上します。ぜひとも、従業員が一体となって進めていきたいですね。
もしも、どうしても従業員だけでは整理整頓をすることが難しい、どんなふうに整理整頓を進めていけばいいのかわからないという場合には、ぜひともハート・コードにご相談を。プロのノウハウで貴社の作業場環境を改善するお手伝いをさせていただきます。
- 記事監修:有賀照枝(オフィス環境診断士、整理収納アドバイザー、整理収納コンサルタント、ファイリングデザイナー検定1級)