ひとりだけの空間であれば、使うその人だけが使いやすいように整えていけばよいですが、複数の人が使う職場において、それぞれの従業員が好き勝手にものを置いていたのでは「どこに何があるのか」の共通認識ができず、効率的に業務を進められません。
「どこに何があるのか」「どのように片付けるのか」という共通認識を従業員間で共有し、職場を使いやすく整えるためには、整理整頓のルール作りをしっかりすることが重要です。
今回は、職場の整理整頓のルール作りについて解説していきます。
職場の整理整頓でルール作りが重要な理由
そもそも職場の整理整頓ではなぜルール作りが重要なのでしょうか?
①業務効率・品質の向上
整理整頓のルールを作ることで、ものの置き場所や整理整頓の方法が従業員全員の間で統一されます。そのため、その職場で働く誰もが必要なものをすぐに見つけ出すことができるようになり、業務の効率が向上します。
また、共通ルールに基づいて整理整頓が徹底されることで、必要な資材や資料などが適切に管理されるため、業務の正確性が向上し、ひいては業務の質が向上します。
②安全性の向上
誰もが共通ルールに従って整理整頓を行うことで、通路や共有スペースに余計なものが置かれることがなくなり、ケガや事故のリスクが低減されます。
③コスト削減
ルールにのっとって職場がしっかりと整理整頓されることで、適切に資材の管理ができるようになるため、過剰在庫や在庫切れを防ぐことができコスト削減につながります。
④従業員のモチベーション向上
誰もがごちゃついた空間にはストレスを感じるものです。整理整頓が行き届いていて清潔な環境はスタッフのモチベーション向上につながります。
また、ルールを決めて整理整頓を行うことで、従業員全員が協力して整理整頓に取り組むことができるようになり、整った環境を継続して維持しやすくなります。
【職場の整理整頓】ルール作りの基本とコツ
それでは、ここからはスペースごとのルール作りの基本とコツをご紹介していきます。
個人スペース
個人のデスクなどの個人スペースの整理整頓の目的は、それぞれの従業員が効率的に業務を行うことができるように環境を整えることにあります。
共有スペースとは異なり、そのスペースを使う人によりある程度の柔軟性を持って整えていけるように、整理整頓について細かくルールを決めるのではなく、大まかな枠組みを決めることがおすすめです。
ルールを決めるためにおさえておくべき、個人スペースを整えていくためのポイントを以下でご紹介いたします。
・業務に不要なものは置かないようにする
個人のスペースとはいえ、デスクは業務を行うためのスペースです。デスクや個人スペースには、日常業務に必要なものだけを置くようにし、業務に不要なものは処分したり、使い終わった資料などはこまめに片付けるようにしましょう。
・定位置を決める
デスク上や引き出し内など、どこに何を置くのか定位置を決めることで、探し物をすることなく必要なものを見つけ出すことができるようになります。
・終業時に整理整頓をする
毎日使うデスクまわりは、終業時には整理整頓することを習慣化しましょう。
その日のうちに使った書類や資料などを片付けることで、紛失や情報漏洩のリスクも減少し、次の日の業務をスムーズに始めることができるようになります。
共有スペース
共有スペースの整理整頓の目的は、従業員の全員が快適に利用できるようにし、効率的に、そして、安全に業務を行えるように整えていくことにあります。
こちらは、個人スペースとは異なり複数の人が使う場所となりますので、誰が使っても、誰が片付けても同じように整えることができるように、しっかりとした枠組みと運用ルールを作ることが大切です。
共有スペースを整えるためのポイントは以下の通りです。
・定位置を決め、ラベリングする
複数の従業員が使う場所であるからこそ、ものの定位をしっかりと決めることで、使う時も使い終わって片付ける時も迷わずに出し入れすることができるようになります。定位置を決めたらラベリングをすることで、誰が見ても一目でものの定位置がわかるようになり、使った後も片付けやすくなります。
・定期的に整理整頓を行う
共有スペースは定期的に清掃し、整理整頓を行うようにしましょう。
また、従業員持ち回りの清掃・片付け当番を決めるのもおすすめです。共有スペースを整えることが習慣になり、使う際にもきれいに使う意識が生まれます。
・ルールを周知する
整理整頓のルールを決めたら、従業員全体にしっかりとそのルールを周知しましょう。誰もがルールを念頭に共有スペースを使い、整えていくことで、使いやすい職場環境を維持できるようになります。
ルール作りのコツ
ルール作りのコツは、従業員全員で話し合ってルールを作ることにあります。誰かひとりで決めるのではなく、そのスペースを使う人全員で話し合うことで、実用的なルールを策定することができる上、「自分たちでルールを決めた」という当事者意識が働きルールを守ってもらいやすくなります。
また、定期的にルールの見直しを行うことで、より現状に即したルールにアップデートすることができ、より使いやすい職場環境に整えることができるようになります。
職場環境整理サポートについて
職場環境の改善が必要と考えていても、日々の業務に追われてなかなか手が回らない。そもそもどのように片付けを進め、どのように整理整頓のルールを決めればよいかわからない…。そうお悩みの企業様もあることと思います。
そんな時は、企業向けの片付けサービスを行っている業者に依頼するという方法があります。
・ハート・コードの「職場環境整理サポート」
弊社ハート・コードは2007年の創業以来、多くのお客様の片付けサポートを行ってまいりました。個人のお客様はもちろん、企業様向けの片付けサービスも広く行っており、ご好評いただいております。
企業様向けサービスのうち、『職場環境整理サポート』は、従業員の皆様が「働きやすい環境にするにはどのように整えればよいのか」をご自分たちで考えながら片付けていけるようになることを目指してサポートさせていただくサービスとなります。
サポート内容はクライアント様にあわせたオーダーメイド。片付けのメソッドを座学で学んでいくことから始めることも可能ですし、実際に従業員の皆様に片付けをしていただきながら、そのノウハウをお伝えしていくことも可能です。あわせて、整理整頓のルール作りのサポートもさせていただきます。
もし、業務が忙しく、自分たちで片付けを進めていくことが難しいという場合には、弊社スタッフがお伺いし、片付けの実作業を代行させていただく「片付け訪問サービス」もございます。
お見積もりは無料となっておりますので、整理整頓の進め方やルール作りにお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
職場の整理整頓はルール作りが大切
職場環境を整った状態に保つためには、整理整頓のルール作りが大切です。
「どのように整理整頓のルールを作っていけばいいのかわからない。」
「とにかく職場がごちゃついていて、片付けを進めることが難しい。」
そんな時にはぜひ一度、ハート・コードにご相談ください。整理収納のプロ集団が、貴社の職場環境を適切に整え、整った状態をキープしていくルール作りをお手伝いいたします。
- 記事監修:有賀照枝(オフィス環境診断士、整理収納アドバイザー、整理収納コンサルタント)