「生前整理」という言葉を聞くと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
自分が亡き後のことを考えての整理という言葉のイメージから、死に向かうための準備…という悲しい印象があるかもしれません。しかし、「生前整理」とは、ご自身が未来をよりよく生きるための整理であり、ご家族の未来を思っての整理であると言えます。
未来のための生前整理って?
どんなふうに生前整理を行っていけばいいのだろう?
今回は、ご高齢の方の生前整理の方法と進め方を解説していきます。
生前整理とは?
昨今、ご自身の未来を見据えて、老人ホームなどの施設への入居をご検討されたり、よりコンパクトに暮らしていくために持ち家を手放してマンションなどに住み替えるご高齢の方が多くいらっしゃいます。住み替えまでは検討されていなくても、これからは少し暮らしをコンパクトにしていきたい、そうお考えの方もいらっしゃるでしょう。
暮らしをコンパクトにするためには、これまでの暮らしや持ち物を見直して身辺を整理していくこと、「生前整理」を行うことが必要となってきます。「生前整理」を行うことで、ご自身のこれまでの人生や思い出を振り返り、ご自身の価値観や今後どのように暮らしていきたいかの希望を明確にすることができます。ご家族への思いや伝えたいことを改めて考える絶好の機会にも。
「生前整理」とは、これからの未来をより快適に、そして、より自分らしく過ごしていくための整理、つまりは未来に向かうための整理「未来整理」とも言えるのです。
また、ご家族にとっても、すっきりと整った安全な環境で親御さんやおじいちゃま・おばあちゃまが快適に楽しく過ごしている、ということは大きな安心につながります。その上、ご自宅内がきちんと整えられていると、普段離れて暮らしているご家族もいざという時にどこに何があるのかが把握しやすく、暮らしのサポートをする必要が出てきた時にも手を差し伸べやすくなります。あまり考えたくないことかもしれませんが、きちんと整理が行われていると、もしもの時にもご家族の負担を減らしてあげることができるのです。
【ご高齢者必見】生前整理の方法・進め方
ご自身とご家族の未来のための「生前整理」。
この項目では、具体的な「生前整理」の方法・進め方を解説していきます。
小さなスペースから始める
さあ生前整理を始めようと思うと、リビング全体や居室全体…など、いきなり大きな空間から手を付けたくなってしまうかもしれません。ですが、暮らしていた年月の分だけ、ものも思い出も積み重なっています。たくさんのものとそれに付随する思い出を目の前にすると、どこからどう手を付けたらいいのかわからず途方に暮れてしまうことでしょう。また、多くのものの出し入れにはかなりの体力が必要となるので、出しただけで疲れてしまうということも起こりえます。
まずは、引き出しひとつ分や棚の一段だけというように小さなスペースから整理を始めるようにしましょう。
いるもの、いらないものを仕分ける
生前整理をする際、いらないものだけを取り出そうとすると、なかなか判断がつかなかったり、全体にどんなものがあるのかを把握しきれずに結局整理を進められないということが往々にして起こります。
整理をする際は、いったん片付けるスペースに入っているものを全て出し、いるもの・いらないものに仕分けていくようにしましょう。
もしも、いるかいらないか判断するのに迷ったならば、いったん判断を保留にしてしまっても構いません。整理を進めていく内に、「やっぱりいらない」と手放すことができるかもしれませんし、「必要だった!」と気付いて活用するようになるかもしれません。迷ったならばいったん保留してしまいましょう。
捨てる以外の手放し方を知っておく
まだ使えるのに捨てなくてはいけない。そう考えると、手放しがたくなってしまうことでしょう。ものを『捨てる』以外の手放し方を知っておくと、抵抗感も少なく手放せるようになります。
例えば、ご家族などに手伝ってもらえるのであれば、リサイクルショップに持ち込むという方法があげられます。もしも、リサイクルショップに持ち込むのは難しいという場合は、宅配買取を利用するという方法も。
また、人形やぬいぐるみを供養してほしいけれど、近くに供養を行っている寺社がないという場合も、昨今では宅配などで人形を受け付けて供養してくれるサービスを行っている業者もあります。
寄付をする、という方法もありますので、捨てたくないという場合は、ご家族に頼んで手放し方法を探してもらうのもよいでしょう。
大事なものはまとめておく
銀行の通帳やご自宅の権利関係のもののような貴重品、健康保険証や介護保険証などの医療関係のもの、また、ご家族に残しておきたいもの、のような『大事なもの』はまとめておくようにしましょう。まとめておくことで、もしもの時にご家族が慌てずに済みます。収納場所を決めたら、一目でわかるように大きめにラベリングをするとなお安心です。どんなものをどこにしまったのかを、ご家族に伝えることも忘れないようにしましょう。
急がず、ゆっくりとしたペースで進める
生前整理は、思い出のものと向き合ったり、ひとつひとつのもののいる・いらないを判断したりと、気力が必要な作業です。また、ものの出し入れをしなくてはならず、体力的にも大きな負担を伴います。急いで片付けようとせず、ゆったりとしたペースで進めるようにしましょう。
生前整理を円滑に進めるコツ
これからの未来を思い描いて行う「生前整理」。
ご自身でこつこつ行うのも良いのですが、ひとりだとなかなか判断ができなくて進められなかったり、体力的に難しいということもあるでしょう。ご家族に手伝いを頼みたくても、忙しかったり、ケンカになってしまう懸念があったりと、頼むのが気が引けるとお思いの方もいらっしゃることでしょう。
そんな時には、整理収納アドバイザーに依頼することがおすすめです。
整理収納アドバイザーはその名の通り、整理収納(=片付け)のアドバイスやサポートをしてくれるプロフェッショナルのことです。もののいる・いらないの判断に迷った時のサポートはもちろん、お客様のご希望や暮らし方を細やかに聞き取り、どんなふうに整えていけばよいのかのアドバイスも的確に行ってくれます。サポートやアドバイスのみならず、実際のものの出し入れや収納作業も行ってくれるので、体力がなくてお片付けを進められないという方にも安心です。
ハート・コードについて
弊社ハート・コードは、創業15年あまりのお片付けサービス会社です。
スタッフは全員、整理収納アドバイザー資格を保有する女性。片付けのプロとしてのノウハウと、女性ならではの細やかな気配りで、ご高齢のお客様のお片付けを多くサポートしてまいりました。一対一でじっくりとお客様と向き合い、お客様のペースでこつこつと生前整理を進めていくお手伝いをさせていただきます。
また、老人ホームへのご入居やご自宅を手放す際などには、複数スタッフでお伺いしスピーディにお片付けを進めさせていただく「ご自宅一軒まるごとお片付けサービス」も承っております。こつこつじっくりも、手早くスピーディーでも。お客様のこれからの未来がよりよいものとなるように、サポートをさせていただきます。
もし「生前整理」を始めたい!そうお考えの際には、ぜひ一度、ハート・コードにご相談ください。弊社スタッフが、お客様の未来を整える「生前整理」のお力になります。
生前整理をご検討されている方へ
これからのご自身の未来も、そして、ご家族の未来も、快適で安心できるものにするために、ぜひともこつこつと「生前整理」を進めていきたいですね。もしも、おひとりで進めることが難しい場合には、無理なくプロに頼ってみてはいかがでしょうか?
ハート・コードスタッフ一同、あなたのご連絡をお待ちしております。
高橋ひかる
株式会社ハート・コード所属 コラム・インスタ担当
・整理収納アドバイザー
・クリンネスト
・デジタル整理アドバイザー2級
・ホームヘルパー2級
※記事監修:有賀照枝(整理収納アドバイザー、整理収納コンサルタント)