今までは難なくできていたことが、この頃はしんどくなってきた。
すぐに疲れてしまって、家の中が荒れてしまった。
この頃、つまづきやすくなってきた。
年齢を重ねると、これまで難なくできていた家事や片付けも徐々に負担になり、住み慣れた家の中でも暮らしづらさを感じるようになります。そんなときこそ、安全で快適な暮らしを守るために、部屋の片付けが重要です。今回は高齢者の片付けの必要性と進め方について解説します。
高齢者の片付けの必要性
多くの方が片付けに関心を持つようになった昨今。ご高齢の方にとっての片付けの必要性とはどこにあるのでしょうか?
ここでは、高齢者にとって片付けがなぜ必要なのか、3つの視点から解説します。
①安全に暮らすことができる
モノが収納しきれずに床に置かれていたり、天井近くまで積み上げられていたり…。
モノが多くごちゃついた状態のままでは、家の中で転倒するリスクが高まります。地震などの災害時にはもちろん、日常でもモノを取ろうとしたときに崩れてしまい、ケガをする危険性があります。
片付けをすることで通路が確保され、転倒や事故を防ぐことができ、安心・安全な暮らしに近づきます。
②楽に暮らすことができる
モノが多く散らかっていると、何をするにもまず片付けから始めなくてはならず、それだけで疲れてしまうことも。
また、目に入るモノの量が多いと、それだけで精神的に負担を感じ、掃除や家事をする気力が湧かないという声もあります。
不要なものを取り除き、必要なものを出し入れしやすく整理することで、視覚的ストレスが減り、暮らしが楽になります。
③サポートを受けることになった時に困らない
もし家族や介護サービスのサポートが必要になったとき、家の中が散らかっていると必要なものが見つからず、支援する側もされる側も大変です。
片付けによってモノの場所が明確になり、動きやすいスペースが確保されていれば、サポートを受ける際もスムーズです。
将来に備えた「安心の住環境づくり」としても片付けは有効です。
高齢者の片付けの進め方・コツ
高齢者が、安全・快適に暮らすためには、無理のない方法での片付けが大切です。ここでは、基本的な進め方と実際に続けやすくするためのコツをご紹介します。
片付けの基本手順
片付けは基本的に以下の3ステップで行います。
①「いるもの」「いらないもの」「保留」に分ける
片付ける場所を決めたら、そこにあるモノを全て出して仕分けします。
迷ったもの、使ってはいないけれど手放しがたいものは「保留」にしてまとめておきましょう。無理に判断しようとすると疲れてしまいます。進めるうちに判断力が養われていくので、最初は無理をしないのがコツです。
②用途ごと・アイテムごとにグループ分けする
「通院セット」「掃除道具」「文房具」「ストック品」など、使う目的や種類に分けてまとめます。
こうすることで、必要なものをすぐに取り出せるようになり、モノの把握と管理がしやすくなります。
③使用頻度を考えて収納し、ラベリングをする
よく使うものは手に取りやすい場所に。使用頻度が低いものは奥でも問題ありませんが、無理なく出し入れできる範囲にしましょう。
収納後にはラベルを貼って中身が分かるようにしておくと、家族やヘルパーにも伝わりやすくなります。
無理なく片付けを続けるコツ
片付けを始めたいと思っても、「どこから手をつけていいかわからない」「やり始めても途中で疲れてしまう」と悩まれる方は少なくありません。特に高齢者にとっては、身体への負担を考えながら、少しずつでも継続できる方法を見つけることが大切です。
ここでは、無理なく片付けを進めていくための具体的なコツを2つご紹介します。日常に取り入れやすいシンプルな工夫なので、ぜひ参考にしてみてください。
・「一部屋まるごと」より「引き出しひとつ」から
「今日は一気にこの部屋を片付けよう!」と意気込んで、たくさんのモノを一度に出してしまうと、その物量に圧倒されて途中で力尽きてしまうことがあります。特に高齢者にとっては、長時間の作業は体力的にも精神的にも負担が大きくなります。
そんな時は、「引き出しひとつ」「棚の一段」「段ボールひと箱」など、小さなスペースを区切って取り組むことがコツです。作業の範囲を狭めることで、集中力も保ちやすく、短時間でも「できた!」という達成感を得ることができます。
無理なく進めることで、「今日はここ」「次はあそこ」と継続して取り組む意欲につながり、気づけば部屋全体が整っていたということにもなります。片付けは一気にやるものではなく、少しずつコツコツと積み重ねていくものです。
・「よく使う場所」から始めると達成感につながる
片付けは、どこから手を付ければいいのかわからない…そんな時は、日常的によく使う場所からスタートするのがおすすめです。
たとえば、毎日使うダイニングテーブルの上や、テレビのリモコン置き場、キッチンの作業スペースなど。こうした場所がスッキリすると、視界が整い、行動もスムーズになります。「片付けた効果」を早く実感できるため、「またやってみよう」という前向きな気持ちになりやすいのです。
よく使う場所から片付けることで、生活の中での「快適さ」をダイレクトに感じられ、やる気が自然と湧いてきます。結果として、片付けを習慣化しやすくなります。
このように、「小さな範囲」「よく使う場所」から始めることで、無理なく、そして自然に片付けを進めていくことができます。高齢者の片付けは、体への負担を減らしながら、達成感を得てモチベーションを維持することが何より大切です。
高齢者が片付けをする際の注意点
高齢者が片付けを進める際には、無理をせず、安全に配慮することが何より大切です。
「自分でできる範囲で」「疲れすぎないように」「事故を防ぐために」──以下のポイントを意識することで、安心して片付けを進めることができます。
・作業スペースを確保する
片付けを始める前に、まずはモノを広げるための作業スペースを確保しておきましょう。
狭い場所で無理に仕分けを行うと、せっかく分けたモノが混ざってしまったり、足元が見えづらくなって転倒するリスクが高まります。たとえば、テーブルの上を空ける、床に新聞紙やシートを敷くなどして、「広げて・仕分けて・戻す」ための動線をしっかり確保することが大切です。作業中の安全確保が、片付けの第一歩といえるでしょう。
・無理をしない
片付けには、重いモノを持ち上げたり、高い場所に手を伸ばしたりする動作が伴うことがあります。しかし、こうした動きは高齢者にとっては転倒やケガの原因になりかねません。
特に、「押し入れの奥の箱を出す」「高い棚の上のモノを取る」といった作業は要注意です。もし不安を感じる場面があれば、家族に頼る・ヘルパーに相談する・専門の整理収納サービスを活用するなど、第三者の力を借りて無理なく進めるようにしましょう。
「自分一人でやらなければ」と頑張りすぎず、助けを求めることも安全な片付けの一環です。
・短時間だけ行なう
片付けは、モノを動かす体力だけでなく、「いる」「いらない」を判断する頭のエネルギー(集中力や決断力)も使う作業です。長時間続けると心身ともに疲れてしまい、翌日以降に片付けへの意欲がなくなってしまうことも。
1回の作業は15〜30分程度を目安に、「少しずつ・毎日コツコツ」が理想的です。
たとえば「午前中に15分だけ」「お茶のあとに引き出しひとつ」など、日常生活の中に無理なく組み込むと、自然に習慣化できます。
終わった後には「今日はここまでできた」と自分をしっかり褒めてあげることも、継続のための大切なポイントです。
片付けを安全に、そして前向きに進めていくためには、自分のペースを守りながら、体力と気力のバランスを見て行動することが何より大切です。
無理なく、気持ちよく片付けを進めるために、ぜひ上記のポイントを参考にしてみてください。
片付けを検討している高齢者の方へ

ご高齢の方がこれからも安心して自宅で過ごすためには、片付けはとても大切です。片付けは大変な作業ですが、時にはご家族の力も借りながら、少しずつ無理なく進めていけるといいですね。
もし、一人で行うのが難しい場合や、頼れる家族がいないという方は、片付けのプロに依頼するという選択肢もあります。
プロのサポートを受けることで、心身への負担を減らしながら、より快適な空間づくりが可能になります。
整理収納アドバイザーによる片付けサービス|ハート・コードのご案内
ハート・コードは、全スタッフが整理収納アドバイザー資格を持つ、女性スタッフだけの片付け専門会社です。片付けの知識だけでなく、女性ならではの細やかな配慮で、お客様のお気持ちに寄り添った対応を大切にしています。
また、全員が掃除の資格も保有しており、片付け+清掃のトータルサポートが可能です。
高齢者のお客様への対応経験も豊富で、転倒防止や介護を見据えた整理収納のご提案にも対応いたします。
片付けでお困りの際は、どうぞお気軽にハート・コードへご相談ください。ご連絡を心よりお待ちしております。
※サービス詳細は、こちらのページをご確認ください。

高橋ひかる
株式会社ハート・コード所属 コラム・インスタ担当
・整理収納アドバイザー
・クリンネスト
・デジタル整理アドバイザー2級
・ホームヘルパー2級
・ファイリングアドバイザー
※記事監修:有賀照枝(整理収納アドバイザー、整理収納コンサルタント)










