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介護施設の5S活動の必要性と進め方を解説!具体例も紹介

5S活動は製造業で業務の効率化を達成する手法として広まりましたが、いまや製造業のみに留まらず、サービス業や小売業、飲食店など多くの企業や団体で用いられています。職場環境を改善・向上させるために重要な活動である5S活動。その5S活動は介護施設においても有効であるのでしょうか?
今回は、介護施設の5S活動の必要性と進め方を具体例を交えて解説いたします。

介護施設の5S活動の必要性

5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の5つの言葉の頭文字を取った言葉で、職場環境を改善・向上させるために重要となってくる活動を表したものです。
時間帯によって職員が入れ替わり、そして、多くのご高齢の方が過ごす介護施設において、5S活動を行なうということは職員の働きやすさやモチベーションの向上のみならず、より安全に高品質な介護サービスを提供する上でも重要となってきます。

介護は職員と利用者の方が近い距離で接する仕事です。多くの人が同じ施設内で過ごしているため、ひとたび感染症などが発生してしまうと、重大な結果を引き起こしかねません。整理整頓がなされていない環境であると、転倒や誤飲のリスクも高まります。そのため、施設を衛生に保つこと、そして、きちんと整理整頓がなされていることは何よりも重要となってきます。
5S活動で、誰もが使いやすいように整理整頓をし、清掃を徹底することで、職員も利用者の方も安心して過ごす空間を保つことができるのです。

また、深刻な人手不足が叫ばれている介護業界において、働きやすい環境を整えることは急務であるといえます。どこに何があるのかわからず不衛生な職場は働きづらく、作業効率も下がり、職員のモチベーションも上がりません。誰もが気持ちよく働ける環境を整えること。そのためにも5S活動は必要です。

介護施設の5S活動の進め方・具体例

介護施設においても、重要である5S活動。この項目では、具体例を交えながら、5S活動の進め方を解説していきます。

整理

5S活動最初のSは「整理」。整理とは、必要なものと不要なものを分け、不要なものを処分すること。業務に必要のないものを取り除くことで、スペースを確保し、必要なものをすぐに取り出せるという業務効率向上を図れます。
介護施設においては、以前からずっとあるものを処分していいのか否かを判断できずそのままにしてしまうということが往々にしてあります。それでは必要なものを収めるためのスペースを圧迫してしまい、業務効率も下がってしまいます。明確に処分のルールを決めて、必要なものだけが職場にある状態にすることが大切です。

整頓

ふたつ目のSは「整頓」。整頓とは、必要なものを取り出しやすい場所に置くこと。
たくさんの職員が時間ごとに入れ替わって業務に当たる介護施設。全ての職員がどこに何があるのかをきちんと把握できているという状態は業務をスムーズに進めるにあたって何よりも重要なことです。
また、装具や薬など利用者の方それぞれに必要なものが異なります。きちんと整頓しておくことで、取り違えや誤飲などを防ぐことができます。

清掃

3つ目のSは「清掃」。清掃とは、きれいに掃除をし、あわせて、点検を行なうこと。
多くの職員や利用者の方が過ごす介護施設において、隅々まで清掃を行なうことは食中毒や感染症の予防という面でも重要となってきます。
また、掃除を徹底して行なうことで、「椅子がぐらついていて危険だ」ということに気付けたり、居室の汚れ具合で利用者の方の健康状態の変化にも気が付けたり、というように、少しの変化にも目が向くようになります。

清潔

4つ目のSは「清潔」。清潔とは、清潔な状態を保つということ。
整理・整頓・清掃の手順やルールを明確化することで、これらの活動を継続し、清潔な状態をキープしていくということです。
「あの職員はあの備品を棚に片付けるけれど、別の職員はカウンター下に片付ける…」というようにひとりひとりがそれぞれのルールで整理・整頓・清掃を行なっていたのでは、誰もが働きやすい職場とはなりえません。整理するにあたって、どのような基準で不要と判断するのか、ものを処分するのか。整頓する際にどこに何を置いておくのか、清掃の手順はどうするのか。きちんとルールを決めることで、職員の誰もが同じように職場環境を整えることが可能になります。

しつけ

最後のSは「しつけ」。しつけとは、整理・整頓・清掃・清潔の活動を習慣づけること。
誰か一人だけが5S活動を行なおうとしても、効果は発揮できません。きちんと職場全体で共通認識を持ち、共通のルールのもとで活動を行なうことで初めて効果を発揮するものです。職員の意見をしっかりと聞き取ったうえでルールを決め、現状に即していなかったり、運用に支障がある場合は見直して、ブラッシュアップをしていくことが大切です。
負担を感じることなく、スムーズに整理・整頓・清掃・清潔の活動を行なえるようになることで、自然と職場環境は向上し、ミスや事故も減ってくるでしょう。

介護施設の5S活動を進める上での注意点

5S活動をより効果的に進めていくためには、注意すべき点がひとつあります。それは、トップダウンや一部の職員だけで5S活動を導入すると決めてしまい、職員全体にその意義や共通認識がない状態で始めてしまってはいけないということです。これまでにも述べてきたように、5S活動は職員全体で一体となり進めることで初めて効果を発揮するものです。全ての職員が同じ方向を向いて活動を開始できないと、かえって混乱を招きかねません。
5S活動を導入するにあたっては、しっかりと職員全体にその趣旨と目的を説明し共通認識を持った上で、ルールを決めてスタートするということが重要です。

介護施設の5S活動を検討しているなら

介護施設においても重要な役割を果たす5S活動。その第一歩となるのが、5S活動の必要性と意義を職場全体に周知することです。
弊社ハート・コードでは、まず職員全体の共通の知識を培うのに寄与する、整理の重要性を学ぶ「整理力向上研修」や整理収納のノウハウを学ぶ「整理収納アドバイザー2級認定講座」、プロの効率的なお掃除テクニックを学ぶ「クリンネスト2級認定講座」などの講座を行なっております。

また、
5S活動を運用するにあたってサポートが必要な場合には弊社スタッフを派遣して片付けのサポートや実作業を行なう職場環境整理サポート・片付け訪問サービスや、清掃・清潔を担う総務サポートサービスもご提供しております。
5S活動を効果的に進めていくための一助として、ぜひとも弊社のサービスのご利用もご検討ください。ご相談、お見積もりのご依頼はお気軽に!ご連絡お待ちしております。

 

 

  •  記事監修:有賀照枝(整理収納アドバイザー、整理収納コンサルタント) 

 

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